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ファイヤーキングの偽物、その見分け方


ネットオークションなどで販売されているファイヤーキングの中に偽物が存在しているという噂が立つようになってから数年が経過しました。

私も実際、あるアンティークショップで「これニセモノじゃないの?」と思ったことがあります。その根拠については後述しますが、逆に、ネットでたまたま見つけた書き込みを読むと「それが偽物だという根拠???」と思わざるを得ないものが多々ありました。

例えばプリントマグで言えば「こんな書体見た事無いから偽物」とか「こんな絵柄は見た事無いから偽物」といったように、経験則でしか判断していないのであくまでも憶測に過ぎず、非常に根拠に乏しい。じゃあ全く同じ版で作った偽物は本物と区別できないんじゃないのか、ということになります。

ファイヤーキングのニセモノには2種類あるわけですが、ひとつは素材が全然違っていてすぐに見分けがつくもの。酷いものになると陶器だったりしますので、こちらについては詳しくは述べません。厄介なのは本物のファイヤーキングに、人気のプリントを印刷してしまう悪質なもの。これはパソコンのモニターで画像を見ただけでは私にもわかりません。

実際にオークションで買った事がないのでオークションの実情はわかりませんが、私がかつてあるショップで偽物だと思ったのはこの「本物のファイヤーキングに、偽物のプリントをする」パターンのもの。

なぜそれを「偽物」だと確信したか・・・?それは私の本業に関わる事なのです。

私はこのアンティークのネットショップを営む傍ら、アートディレクターという仕事をしています。平たく言えば、グラフィックのデザイナーであり、印刷屋です。正直言ってこの仕事が、ファイヤーキングの目利きに使えるとは思いもしませんでした。

私のような業界に携わっている方はご存知かと思いますが、ガラスなどの光沢のある素材に印刷する場合、通常の紙の印刷のインクとは異なり、専用インクを使います。このインクの印刷した感じや独特の感触が全く違っていたからなのです。

これは普通の人にはまずわからないと思いますが業界関係者ならファイヤーキングを知らなくても100%見分けがつきます。ちなみに私も、クライアントさんからの発注で何度かオリジナルのマグカップをノベルティとして作ったことがありますが今の時代の印刷と、この時代の印刷は根本的な部分で製造工程が全く違います。これを理解していただくには、そもそもの印刷の仕組みから書き始めなければならないため省きますが、プリントマグに関しては、同業者の方は 100%見分けがつくでしょう。

もちろん当店には偽物は一つもないことは言う間でもありません。が、前述のように根拠に乏しい鑑定をしているショップがもしもあるとするならば、偽物だとされているものの中には実は本物もあるんじゃないかな、とは思います。

いずれにしても、当店に限らず、信用できるショップでお買い求めになる事をお勧めします。

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